自家製ビールの造り方


    今回は、液状のモルトを使用してビールを造る事にした(19リットル)。 液状のモルトには、←の様に既にホップが入った状態のものや、ホップなしのモルトもある。 ホップが入っていない場合は、別にホップを購入して煮込みの時に適量を入れる。 「カスケード」と言うホップが一般的に使われる様で使用するホップにより苦味が変わってくるらしい。 ドライモルト・エキストラクトは、粉状のモルト・エキストラクトで、ホップは入っていない。 二つの違いは、液状か粉状かの違いとホップが入ってるかいないかの違いで、後は好みの問題だそうだ。 通販でモルトを買う場合は、ドライの方が軽いので送料が安いという利点がある。
    ←のモルト・エキストラクトには、イーストも入っていたので、イーストを買う手間が省けた。 イーストにもホップと同様にいろいろと種類があるのだけど、僕には、それによってどう味が変わるのか良く分からない。 イーストは1ドル前後、ホップはもう少し高かったかな。
    水を買う。 水道水や井戸水でも良いのだけど、家の水道水はマズイのでミネラルウォーターを使う。 井戸水を使った方が気分的に盛り上がるだろうし、美味しいビールが出来る気がする。 蒸留水は、止めた方が良いとどこかで読んだ気がするので、普通のミネラルウォーターにする。
    発酵する食べ物&飲み物を作るときに一番重要な事は、消毒である。 全ての器具は使う前に消毒液を使って消毒しておく事。 ブリーチを使って消毒する事も可能だけど、20分ほど液体に浸けておく必要があるので、瞬時に雑菌を殺す消毒液の方がラク。 必要な物は、全てビール用品店で購入可能。

    ビールを煮込むのには、たいてい1時間程の煮込み時間が必要なので、その前にお湯を沸かして、砂糖水を作り、イーストを発酵させておくと時間を有効に使う事が出来る。 お湯が余りに熱いとイーストが死んでしまうので40度以下になるまで冷ます。 温度計を使う場合は、消毒を忘れない様に。 ほどほどに砂糖水が冷めたら、イーストを投入。 袋から空けたイーストを放り込む、かき混ぜる必要はなく、そのまま放置。 雑菌やゴミが入らない様に軽く上からラップをしておくと◎。 ビールを煮込んでいる間にイーストは発酵を始めてプクプクと泡が出てくるハズ。
    多少のお湯を沸かす。 沸かすお湯の量は適当でOKなのだけど、今回は2リットルと書いてあった。 ドライモルト・エキストラクトを使用する場合は、僕は4リットルのお湯を使う。 お湯が沸いたらモルトを投入。 液体で缶に入っているモルト・エキストラクトは、最初に缶をお湯で温めておくとモルト・エキストラクトが投入しやすい。
    「700グラムの砂糖を入れろ」と説明書に書いてあったので、適当に砂糖を入れる。 このモルト・エキストラクトでは13.5リットルのビールが出来ると書いてある。 ケチって19リットル作るつもりなので、砂糖は多めに入れなければならない。 アルコールは、発酵した糖分から出来るので砂糖を多く入れれば入れる程アルコール度の高いビールが出来上がる仕組みだ:) 余りにもアルコール度が高くなるとイーストが死んでしまうので、アルコール度を上げるにも限度がある。 イーストによりアルコールの濃度による態勢が違うので、イーストを代える事、又は、2種類のイーストを混ぜる事によりアルコールの高い飲み物を作る事は可能。 日本酒やワインは14度ぐらいなので、蒸留しない限りは、それ以上のアルコールを作る事は不可能ではないかと思う。 
    リッチに砂糖の代わりにモルト・エキストラクトを入れる場合は、同量の糖分を投入するつもりなら、砂糖の量よりも多くいれなくてはならない。 ちなみに砂糖にも種類があり、それぞれ糖分の分量が違うので、綿密にビールを造りたい人は、詳しく調べる必要アリ。
    ひたすら煮込む(この液体をウォートと言う)。 今回は、5分煮込めば良いと書いてあったけど、ドライモルトを使う場合は、1時間の煮込みが必要。 簡単に吹き零れしてしまうので、火加減に注意しながら煮込む。 吹き零れると砂糖水なので、なかなか綺麗に拭き取る事が出来ない。 ある程度煮込むと泡立ちが少なくなり、吹き零れしなくなる。 僕は、横に水を置いておき、吹き零れそうになったら差し水をする様にしている。
    ドライモルト・エキストラクトを使っている場合は、ホップを入れる。 沸騰して5分後にホップを投入。 そして、火を止める最後の10分前にもホップを投入。 最初の投入が苦味で最後の投入が香りの為だった様な?
    ガラスカーボイに水を入れておく。 ウォートが(鍋を持てるぐらいに)多少冷めたところで、漏斗を使ってウォートをガラスカーボイに流し込む。 ウォートを入れたらガラスカーボイを激しく揺すって液体が上手く混ざる様にする。 同時に酸素を混ぜる目的もある。 ガラスカーボイが余りに熱い場合は、冷めるまで待つ必要がアリ。 この時点でエアロックを付けてしまうと、ガラスカーボイ内の空気が冷めた時にエアロック内の水が逆流する恐れがある。 それ以外の場合は、発酵させたイーストを投入する。 エアロックを取り付けて部屋の片隅に置き発酵し始めるのを楽しみに待つ。
    しばらくすると、発酵を始める。 エアーロックがカタコトと音を立ててガラスカーボイ内の空気を排出する。
    激しく発酵するのは、たいてい最初の2〜3日だけど、1週間はそっと置いておく。 発酵中、ガラスカーボイの外からは、ウォート内に対流が起こっているのが見えると思う。 冬季の部屋の温度が低い場合は、発酵を始めない場合もあるので、ヒーターを付けて部屋を暖める必要もあるかもしれない。 発酵が終わるとウォートは澄んでゆき、イーストの死骸はカーボイの底へ溜まっていく。
1週間後
    泡の無いビールの出来上がり。 この時点でビールを飲んで甘い場合は、まだ発酵が終わっていないと考えてよい。

    4分の3カップ程の砂糖水を作り、瓶詰め用の容器に入れておく。 この砂糖が発酵したのがビールに溶け込み炭酸となる。 この時点で余りに多くの砂糖を入れると瓶が割れるとか割れないとか。 サイフォン方式を使ってガラスカーボイから瓶詰め用の容器にウォートを移す。 この時、ウォートに空気が入らない様に注意する。 ウォートが砂糖水と混ざり温度が下がるので砂糖水の温度が下がるのを待つ必要はナシ。 
    綺麗に洗い消毒したビール瓶にビールを注ぎ王冠で密封する。 ビール瓶は、王冠を付けるのにネジ式の瓶でない方がやり易い。 詰めたビール瓶は、再び部屋の片隅に置き、そっと見守る。
更に1週間後
    自家製ビールの出来上がり〜。 冷蔵庫に入れ冷やして飲めば満足する事間違いなし。 ビール瓶からグラスに注ぐ時にオリが入り込まない様に注意する。
    どんな味かだって? 日本のビールの銘柄にはない濃厚な味のビールである。 感じだけでも知りたい人は、地ビールを買ってみると良い。 多分、自家製ビールは、地ビールに似た感じの味に出来上がると思う。 オリジナル・ラベルを作り、パーティーの時に出すのも面白いかもしれない。

今回は、
液状モルト・エキストラクト(ホップ+イースト込み)=16ドル
砂糖=2ドル
水=5ドル
王冠=1ドル
合計=24ドルで小瓶4ケース程のビールの出来上がり♪

「日本のビールは、種類が多いけどどれを飲んでも同じ味だ」と思っている人には、超オススメ。 是非是非、自家製ビールを造って欲しい。 
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